公開日: |更新日:
そこで生活をする人間だけでなく、住宅そのものにも大きい影響を与えてしまうのは「結露」とよばれる現象です。近年、コンクリートを用いたRC住宅にはこの結露が多くなるというが噂がありますが、それは本当なのでしょうか?
そもそも結露とは、熱をもった水蒸気が空気中に放出されて、その後に冷やされて水に代わる現象のことで、この結露を防ぐためには空気中にある湿度を低くする必要があります。結露が発生するとカビが繁殖しやすい環境をつくることにもなるので、住まいだけでなく、大切な家族の健康を守るためにも結露対策は必要不可欠なものといっていいでしょう。
結論からいってしまうと、コンクリートを用いたRC住宅に結露が起きやすいというのは事実です。しかし、それは十分な換気と断熱をしていなかった場合に限ります。部屋の湿度を外へと放り出すための換気はRC住宅に限らず必要なことで、必ずやっておかなければなりません。しかし、梅雨などの時期には窓を開けることもままならない状態になってしまうので、近年では換気システムを導入する家庭も増えてきました。
家の中を快適な気温に保つためには、暖かい空気が外に逃げたり、外の熱気が家の中に入り込むことを防ぐ必要があります。そのためには家の気密性を上げなくてはいけませんが、これがかえって屋内の湿度を高めてしまうことがあるのです。
現在の住宅は昔の住宅に比べて軒並み気密性が高められています。昔の住宅の窓のサッシには、およそハガキ10枚分の隙間があったとされていますが、現代の住宅ではその隙間はハガキ5枚分にまで小さくなっています。さらに、アルミサッシなどで気密性が高められているマンションなどでは、その隙間はハガキ2枚分にまで小さくなっているのです。
気密性の高さは、反面湿気のこもり安さにもつながっているのです。
湿気のこもり安さは、その住まいの材質にも関係します。木造住宅は素材である木に天然の調湿性能があるので、特別な設備や機能がなくても自動的に湿度を調整してくれます。しかし、RC住宅の素材である鉄筋コンクリートには調湿機能はないので、木造住宅に比べるとどうしても調湿性が低くなり、夏は暑く冬は底冷えしやすい傾向にあるのです。また、コンクリートそのものにも水分が含まれており、その水分は5~10年かけて放出されると言われています。そのため、築年数が浅いマンションほど湿度が高くなる傾向があるのです。
屋内で特に湿気が溜まりやすい場所は、北側の部屋の窓や押し入れ、クローゼットなどが挙げられます。空気中には水分が含まれていますが、気温が低くなればなるほど空気中に含むことができる水分量が少なくなるため、気温が下がりやすい場所ほど湿度が高くなる傾向にあります。これらの場所はいずれも家の中でも特に気温が下がりやすいので、温度差で結露しやすいのです。
これ以外に湿気がたまりやすい場所としては、風通しが悪く外壁と接する配置であることが多い下駄箱をはじめとする収納スペースや家の基礎部分の湿度を上げがちな床下収納などがあります。ほかにも、風通りが悪い場所は全般的に湿度が上がりやすい傾向にあると言えるでしょう。
窓や通気口などの風通しのための開口部があっても、荷物や家具などでふさがってしまっていると、知らないうちに風通しが悪くなり湿気がたまるようになります。荷物を置いたり家具を配置したりする際には、部屋の開口部を塞がないように気をつけましょう。
結露を防ぐためには断熱材を壁などに設置するだけなく、さまざまな方法があります。
冬場などで石油ファンヒーターやガスファンヒーターといった燃焼系の暖房器具を使用する方も多いのではないでしょうか?例えば灯油は1リットルの石油を燃焼させると同じく1リットルの水分が排出されてしまいます。これは加湿効果とよばれるもので、結露が起きる環境づくりを整えてしまうことになるのです。暖房器具を使うのであれば、外気吸入タイプのものや放射熱型のものを使うといいでしょう。
換気扇や換気システムを効率よく使うことも結露対策につながります。部屋の空気を常に循環させることで、新鮮な空気を取り込めば、結露の発生しにくい環境をつくることができます。そのため、近年では、マンションなどで導入されてきた24時間換気システムを住宅に設置する家庭も増えてきました。
梅雨のときは止む無く洗濯物を部屋干ししなくてはならない状況に追い込まれる場合があります。しかし、部屋干しは室内の湿度を上げてしまい、結露が発生する原因にもつながっていますのです。そこで、部屋干しの際には暖房をつけるなど室温を上げることが重要です。また、住宅の中でも湿度が高いと思われる場所に干さないことも大切なポイントとなってきます。
RC住宅に限らず、結露対策は住宅で生活する人間にとって必要なこと。大切な家族が結露によって発生したカビによってシックハウス症候群などの被害にあうことも考えられるので、換気設備の導入、日常生活のなかでの換気の工夫といったことはとても大切なものになります。
そして、結露対策を積極的に話すことができる住宅会社とめぐり合うことも重要なこと。住宅の施工だけでなく、その後の生活を考えたつき合いができる住宅会社探しをすることから、結露対策は始まります。
岡山でRCを専門的に取り扱う会社一覧
RC住宅を絶対に諦めたくないあなたへ、
岡山でRC住宅をメインに取り扱う住宅会社をご紹介します。
サンオリエント
風景のある家
太陽建設