RC住宅の2階にお風呂をつくっても大丈夫？

このページでは、2階にお風呂を設置するメリットやデメリット、設置の際に気を付けるべきポイントを解説します。二世帯住宅などで2階へのお風呂設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

2階に設置しても構造的に問題ない

木造住宅の場合、水回りからの水漏れが起きて柱や梁に水がかかると建物の構造に影響する可能性がありますが、RC住宅の場合、建物の強度にはほとんど影響がありません。

水漏れのリスクがゼロではないため防水対策は欠かせませんが、しっかりと防水対策をすれば、RC住宅の2階にお風呂を設置しても大きな問題はないと考えられます。

ただし、2階に水回りの配管がない場合、水道やガスなどの配管工事が必要です。また、2階以上の階層にお風呂があると、長期優良住宅の認定に影響が出る可能性があります。長期優良住宅の認定を取得したい方は、事前に設計者へ確認するようにしてください。

RC住宅の2階にお風呂を設置するメリット

1階部分のスペースが広くなる

2階にお風呂を設置すると、1階のスペースに余裕が生まれます。脱衣所や洗面所、洗濯機を置くスペースなどを含めると、2～2.5坪ほどの空間を別のスペースに回せるでしょう。

1階にもうひとつ居室を設けたい、リビングを広々とした設計にしたいといった方におすすめです。

洗濯動線が効率化する

ベランダやバルコニーなどの洗濯物を干すスペースが2階にある場合、水回りを2階にまとめることで洗濯動線がスムーズになります。洗濯のたびに階段を上り下りする必要もないので、家事の負担軽減にもつながるでしょう。洗濯物を収納するスペースが2階にある場合、さらに動線がスムーズになります。

プライバシーを確保しやすい

お風呂を2階に設置すると、来客を気にせずにお風呂を利用できます。洗面台や脱衣所がなく、洗濯物や浴室の小物なども見えなくなるため、生活感も感じられなくなるでしょう。1階をよりおしゃれに見せたい方や来客が多い家におすすめです。

RC住宅の2階にお風呂を設置するデメリット

1階に音が響く可能性

2階にお風呂を設置すると、2階からの排水が配管を通って1階に流れます。2階からの配管は1階の天井裏を通るため、流水音が1階にまで響いてしまう可能性があります。

また、浴槽に水を貯めるときの音や浴室の使用時の音が1階にまで響くことがあります。誰かがお風呂を使うたびに音が聞こえるので、1階に寝室がある場合などは注意が必要です。

水漏れのリスク

2階にお風呂があると、災害が起きた際の浸水リスクは低減できます。しかし、配管から水漏れした場合、1階が漏水被害に遭うリスクは避けられません。お風呂の水を止め忘れたり配管が詰まったりしたときには、浴室を超えて水が1階に漏水することもあるでしょう。

配管の劣化による漏水にも注意が必要です。配管の劣化による故障や詰まりなどの不具合は予測できないため、定期点検は欠かさず行うようにしてください。

高齢者にとっては不便

家族に高齢者がいる家庭の場合、2階のお風呂があることに不便さを感じやすくなります。お風呂のたびに階段を上り下りしなくてはならないため、介護が必要な高齢者だとさらに負担に感じてしまうでしょう。

2階にお風呂を設置しても将来的に問題はないか、年齢やライフスタイルの変化を見据えたうえで検討することが大切です。

家族構成やライフスタイルにあわせて検討しよう

2階にお風呂があると、1階のスペースに余裕が生まれるため、リビングや居室を広くとることができます。洗い場から干す場所までが近くなるため、洗濯動線もスムーズになるでしょう。生活感が見えにくくなるので、おしゃれな空間を演出したい人にもおすすめです。

ただし、子どもや高齢者のいる家庭など、家族構成によっては不便さを感じることもあります。2階へのお風呂の設置は、ライフスタイルや使い勝手を考えながら家族とよく相談して検討しましょう。