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「一般的な家は?」と聞かれて、真っ先に思い浮かべるのは木造住宅ではないでしょうか?しかし、家づくりの選択肢は幅広く、木材の代わりに鉄筋コンクリートを用いたRC(Reinforced Concrete)住宅もその一つ。そもそもRC住宅はどのような住宅なのか、3つのポイントに分けてご紹介します。
地震に強い耐震性、あらゆる環境に耐えることができる耐久力、そして1000度の炎でも倒壊しない耐火性能を兼ね備えていることが強み。おまけに断熱性や気密性にも優れているので、夏は快適に涼しく、冬はゆったりとした暖かさをもっていることも特長。そしてほかの構造体と比べても高い遮音性をもっているので、近隣の騒音トラブルを回避することも可能です。
各構造体の住宅には寿命とは別に価値に直結する「法定耐用年数」というものが国から設定されています。木造は22年、鉄骨造は27~34年といった具合です。RC住宅は、耐用年数が47年とほかの構造体の2倍近くの年数を与えられています。ちなみに、耐用年数は適切なメンテナンスを施しておけば、100年近くも延長することが可能で、次世代、そのまた次世代にも受け継ぐことができる住まいを手に入れることができます。
通常、住まいは柱、天井部分に梁を設けることで主要部分を支えています。RC住宅は部屋を取り囲む頑丈な壁が柱や壁の役割を担っているので、リビングなどに大きな柱を設置する必要がありません。そのため、柱のない自由な間取りの住まいにすることが可能で、木造では実現不可能な曲線を描く住宅も建てることができるのです。RC住宅は、どこにもない「自分たちだけのマイホーム」を手に入れたい人には最適な構造体といえるでしょう。
RC住宅とは、鉄筋構造とコンクリート構造を掛け合わせた「鉄筋コンクリート造」。冬寒く、夏は暑い、雨に弱い、湿度が高い、暖まりにくいなど、マイナスイメージを持たれていることも。
ですが、しっかりと施工されたRC住宅は耐久性に優れ、夏涼しく冬暖かい住まいです。信頼のおける工務店やハウスメーカーでしっかり作れば、RC住宅は日本の気候風土に適した住宅と言えるでしょう。
RC住宅の特徴は、耐震性や耐火性に優れていることです。環境やメンテナンスの仕方によっては、100年以上も価値が下がりにくく、数世代にわたって受け継ぐことができる家になります。
またRC住宅は梁や柱が必要ないため、自由な間取りが可能となり、デザイン性の高い住宅を建てることが可能。
一方で熱伝導率が高いために、外気温の影響を受けやすかったり、結露が発生しやすかったりするデメリットもあります。しかし、これらは家を建てる際に対策ができるため、工務店やハウスメーカーとしっかり相談しましょう。
RC住宅は鉄筋コンクリートを使っているため、木造住宅より費用がかかると言われています。坪単価で比較すると、RC住宅は100万円程度に対し、木造住宅は40〜60万円、鉄骨住宅は60〜70万円で、RC住宅は確かに高いです。
しかし、家は長く住まうもの。資産価値の高さや耐震性、耐熱性などで見てみると、トータル的には木造住宅や鉄骨住宅より費用を抑えられると考えることもできます。
何を基準に家を選ぶかで、RC住宅に価値を見出すかどうかは変わります。
木造や鉄骨の住宅に比べて、メンテンナンスの頻度や費用がそれほど必要ではないと言われるRC住宅。どのようなメンテナンスが必要で、費用はどのくらいなのでしょうか。
まずはコンクリートのクラック(亀裂)がないかどうかの調査に、もしクラックがあれば修繕を行います。またコンクリートの腐食を防ぐためには、定期的な外壁コーティングが必要です。
これらのメンテナンスを25年に1度程度しておけば、RC住宅を維持していけるため、トータル的なコストは低く抑えられると言えます。
耐震性や耐久力、耐火性に優れているRC住宅ですが、維持費はどのくらいかかるのでしょうか。どのような家でも、定期的なメンテナンスは必要です。RC住宅の場合、新築のときに外壁コーティングをしておくことで、25年に1度の塗り替えを行えば長持ちすると言われています。一方で、木造住宅は10〜15年程度で補修しなければならず、メンテナンスを行ったとしてもリフォームが必要になってくるかもしれません。
断熱性と気密性にも優れたRC住宅は、光熱費も低く抑えられるため、維持費という意味では木造住宅より低く抑えられるでしょう。
日本において一戸建て住宅の資産価値を左右する尺度のひとつに「法定耐用年数」があります。これは、その建物が完成してから、どの位の期間で減価償却されるかを法律として定めたもの。日本で一般的な木造住宅は、22年、鉄骨造でも27年とされているのに対し、RC住宅は47年と、実に木造の倍以上の期間が、国によって認められているのです。
元よりRC造は耐震性や耐久性に優れているというのが大きなメリットですが、そうした特性は資産価値の長さという利点につながっています。それこそメンテナンスを適切に行えば、2世代、3世代と住み続けることができるでしょう。
RC住宅は固定資産税がかかります。注意したいのが、一般的な木造住宅より高くなる点です。固定資産税自体は【固定資産税評価額×1.4%】で計算します。一般的な木造住宅より高くなる理由は、【固定資産税評価額】の違いです。RC住宅は、耐震性や耐火性などが高い性能のために評価が高くなります。
通常、3年ごとに全国一斉に評価額を見直しますが、建物は経年数で価値は下がるのです。しかし、RC住宅は木造住宅よりも緩やかに下がります。結果、固定資産税は高くなるのです。反面、固定資産税以外ではお得になることもあります。経年で価値が下がりにくいのと、火災保険料が木造住宅より安い設定になっているからです。
RC住宅の2階建てなら、工期は約6ヶ月以上で、だいたい8ヶ月はかかります。一般的な2階建て木造住宅だと、2~6ヶ月です。比較すると、RC住宅の建設は時間がかかります。理由は、鉄筋コンクリートの重量と、やり直せないことです。
重いなら、安定させるために基礎工事に力を入れなければなりません。土地次第では杭も必要です。さらに、やり直せないため、窓や配管でも施工には特別な慎重さが求められます。工法や間取りなどの要素で、施工期間に変動はありますが、一般的にRC住宅の施工は木造住宅よりも長くなると考えたほうがいいでしょう。
RC住宅は、47年以上の寿命と考えられていますが、絶対ではありません。真夏は過剰に温度が高く紫外線の影響も大きい、毎年台風の影響を受ける、海のそばで潮風の影響を受けやすいなどの環境次第で寿命は左右するからです。建物の設備も関係しますから、明確な寿命はなかなか出せません。
メンテナンスの頻度も関係します。外壁塗装は、建物にダメージを与える要因のひとつです。しかし、外壁塗装に無頓着なら、徐々にその機能も弱まります。結果、寿命に影響を与えるのです。ちなみに、耐用年数は寿命と分けて考えましょう。減価償却資産のための基準ですから、家の寿命とは異なります。
RC住宅は、熱伝導率の低さが弱点です。純粋に断熱性能が高いとはいえません。しかし、断熱処理をすれば、RC住宅でも断熱性能を高められます。選択肢は、建物の外壁内側、つまり柱の外側に断熱材を設ける【外断熱】と、柱の間に断熱材を設ける【内断熱】です。
RC住宅のために開発された断熱技術もあります。一般的には、内断熱の採用が多く、代表的な施工は、断熱ボードと発泡ウレタンフォームの吹き付けです。対象は両方コンクリートで、断熱ボードは、ガスの気泡を備えたウレタンフォームの断熱ボードを貼り付けます。吹き付けは、発泡ウレタンフォームを直接吹き付ける方法です。
RC住宅は、結露が発生しやすいです。気密性の高さはメリットですが、一方で結露の原因となる湿気が停滞します。鉄筋コンクリートの調質性の低さも問題です。木造家屋では、無垢材といった材質に調湿作用があります。RC住宅は鉄筋コンクリートのため、調湿機能がありません。
また、コンクリート自体に水分が含まれており、すべて出るため5年以上はかかると考えられています。ただし、結露は計画換気システムによって、意識的に換気をすれば対策ができる問題です。換気システム以外にも、除湿予防をしていれば、結露のリスクを減らせます。
RC住宅の特徴の1つが、地震に強い耐震性を備えていることです。コンクリートが圧縮力に強く、鉄筋が引っ張る力に耐える力に優れているという特徴を併せ持っているためです。ふたつのメリットを活かしたRC住宅は、地震に強いといわれています。
RC住宅の耐震性をより強固なものにするためには、地盤の強さも必要です。地盤改良などを行い、RC住宅の重さにも耐えられるしっかりとした地盤にする必要があります。
RC住宅は、高気密・高断熱に優れた仕様になっています。その分、適度に換気や空気の入れ替えを行わないと、シックハウス症候群などの健康リスクが生じる可能性があります。それ以外にもカビや結露など、建物に被害が及ぶ可能性もあるので注意してください。
RC住宅の換気については、十分な換気システムを設置することで対策ができます。RC住宅を建てる際は、換気についても十分な対策を講じてくれる施工会社を探しましょう。
防音性に優れた住まいとして、RC住宅は適しています。木造住宅の場合だと、素材や素材によって隣家の生活音が聞こえてくることもあるでしょう。一方でRC住宅は防音性に優れているため、木造住宅と比較すると防音効果を得ることができます。
しかし、RC住宅だからと言って、すべての音を遮断できるわけではありません。窓やドアからは音が響く可能性がありますし、上の階の足音などは響きやすいことが考えられます。生活音が気になるという方は、間取りや設計を工夫することで音を遮断することも可能です。
鉄筋コンクリートを主要に作られたRC住宅には、家の中が寒いというイメージを持つ方も多いでしょう。実際はRC住宅にも断熱材を入れているため、十分な暖かさを手に入れることができます。打ちっぱなしのコンクリート住宅でも、適切な断熱材を使用すれば快適な生活を送ることができるでしょう。
RC住宅に関わらず、窓や床も寒さを感じやすい場所です。エアコンの向きを調節したり、窓の下に暖房機器を設置したりするだけでも、暖かさは大きく変化します。近年は断熱材や技術が進歩し、RC住宅=寒いというイメージはなくなりつつあります。
RC住宅に関わらず、コンクリート造の建物は街中にあふれています。例えば、学校や病院などもコンクリート造の建物が多いでしょう。そのことからも、コンクリートの建物が体に悪い、人体に影響を与えるとは一概には言えません。
技術は日々進歩しており、コンクリート造でも木造住宅と変らぬ性能で家を建てることができます。コンクリートによる人体への影響はが気になるようであれば、デザインや予算も含めて施工会社に相談することをおすすめします。
RCとコンクリートでは、厳密にいうと違いがあります。RCはコンクリートと鉄筋を合わせたものです。鉄筋で補強したコンクリートで建てた家をRC住宅と言います。コンクリートは強度に優れている一方で、引っ張る力に弱いという弱点があります。その弱点を補っているのが鉄筋です。
RCによって、より頑丈な住宅が建てられるようになりました。木造では建てられないさまざまなものも、RCであれば対応できます。
強度に優れたRC住宅であっても、雨漏りしないとは限りません。建物がひび割れれば、雨漏りすることもあるでしょう。RC住宅の屋根やベランダ・バルコニーから雨漏りする原因は、防水層の劣化によるものです。外壁からの雨漏りは、目地の劣化や外壁材の剥落などが考えられるでしょう。
RC住宅の雨漏りを防ぐには、定期的なメンテナンスや点検が大切です。雨漏りは早期発見がカギとなりますので、問題が発覚したらすぐに対処しましょう。
塩害は、コンクリートの腐食やひび割れなどを起こし、建物の強度を低下させる恐れがあります。RC住宅で長く快適に暮らすためには、塩害から住まいを守らなければなりません。
コンクリートの塩害の主な原因はふたつ「セメント」と「外部からの侵入」です。コンクリートを早く固めるために塩化ナトリウムを使用することがあるのですが、この量が多いと塩分によって鉄筋の錆を誘発してしまいます。海が近い地域では、海の塩分がコンクリートに付着し、鉄筋の腐食を引き起こす可能性もあるでしょう。
コンクリート部屋に憧れを抱く方は多いのではないでしょうか。コンクリート部屋といえばかっこいいイメージですが、インテリア次第でかわいくも居心地よくも仕上げることができます。無機質なインテリアだけでなく、木やアンティークなどの温かみのあるインテリアもマッチするのが、コンクリート部屋の魅力です。こちらでは、コンクリート部屋に合うインテリアについて事例をいくつか紹介しています。コンクリート部屋のインテリアでお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
RC造であっても狭小住宅を建てることは可能です。ただ狭小住宅の場合、狭いスペースを有効に活用する必要があり、狭小住宅に強い設計士や工務店などに相談した方がいいでしょう。
また防音性や収納面など実際に暮らしてみないと分かりにくい問題もあり、経験豊富な方であれば、実際の生活をイメージしながら様々な工夫やアイデアを提案してくれるはず。少しでも住みやすい空間にするためにも、じっくりと間取りなどを相談してください。
一般的な木造住宅では実現できなかった住まいを手に入れることができるRC住宅ですが、メリットばかりに気を取られてはいけません。住まいの性能に関する知識を深めて、気になる費用についても知っておくことがより良い家づくりにつながっていきます。こちらのカテゴリでは、RC住宅についてのさまざまな情報を調査してまとめてみました。ぜひ、みなさんの家づくりの参考にしてみてください。
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