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RC住宅の外壁など、ちょっとしたところにひびが入っているのを見たことはありませんか。それはコンクリートの建物特有の「クラック」かもしれません。
ここでは、RC住宅で起こるクラックについて、基礎知識や対策方法をまとめました。
クラックとは、コンクリートの外壁や内壁に生じる「ひび割れ」や「亀裂」のことです。コンクリートの建物なら経年劣化によって必ずと言っていいほど生じる現象で、小さなものから大きなものまであります。
建物の美観が損なわれるだけでなく、耐久性や耐震性に影響する可能性もあり、そのようなケースでは早急な対処が必要です。
クラックが起こる原因は様々ですが、代表的な原因として挙げられるのがコンクリートの乾燥や収縮です。
コンクリートは硬化してからも内部に多くの水分を含んでおり、長い年月をかけて水分が蒸発します。コンクリートをつくるときにセメントに対する水の割合が高すぎてしまうと、乾燥や蒸発により収縮が大きくなりひび割れが発生してしまいます。
また、コンクリートを打ち込む際、気象状況によっては硬化が急激に進み、ひび割れが起こりやすくなってしまうことがあります。
クラックを放置すると、雨漏りや耐久性の低下、シロアリの発生など様々なリスクが生じます。クラックの大きさや深さによっては、ひび割れた隙間から雨水が侵入し室内の雨漏りにつながります。また、クラック部分に侵入した水分によって湿度が高くなり、シロアリの好む環境をつくり出してしまいます。
特に、基礎部分のクラックには注意が必要です。クラックの幅や深さによっては建物全体の強度を低下させてしまう可能性があります。このようなクラックは早急な対処が必要なため、放置するのは危険です。
ヘアークラックとは、幅0.3mm以下、深さ4mm以下のひび割れのことです。髪の毛ほど細くひび割れる様子からそう呼ばれています。浅いヘアークラックは耐震性などの構造にはあまり影響しないため、急いで補修する必要はありませんが、建物の美観は損なわれます。
ただ、ヘアークラックが大きく深くなると、そこから雨水などが侵入します。また、コンクリートのアルカリ性が失われて中性化が進行し、コンクリート内部の鉄筋を錆びさせる原因となるため注意が必要です。
※参照元:LIVING COLOUR「外壁クラック(ひび割れ)の補修基準と補修費用について解説」 (https://www.livingcolor.co.jp/media/tips/a33)
乾燥クラックとは、乾燥によって生じるひび割れのことです。壁のような面積の広い部分に起こりやすく、クラックの中でも最も頻度が高いとされています。
コンクリートは、セメントと水の化学反応によってつくるものです。このとき、余分な水分は時間の経過とともに乾燥して蒸発し、コンクリートの体積は減少して収縮します。このときの収縮によって起こるのが乾燥クラックです。コンクリートが乾燥して収縮しようとする際、鉄筋や柱、梁など他の部材によって上手く収縮ができないと、そこに引張力が生じてひび割れが起こります。
構造クラックとは、地震や地盤沈下などが原因で発生するひび割れのことで、窓の四隅から斜めに生じる、または壁に斜めに生じるのが特徴です。幅0.3mm以上、深さが5mm以上のクラックも構造クラックと考えられます。
地震や地盤沈下などの外的要因によって建物のコンクリートに「引っ張られる力」が生じると、ひび割れが起こります。このようなクラックは幅が広く深いため、放置しているのは危険です。そのままにしておくと、水が侵入したりコンクリートの中性化が進んだりして内部の鉄筋を錆びさせてしまいます。
※参照元:LIVING COLOUR「外壁クラック(ひび割れ)の補修基準と補修費用について解説」 (https://www.livingcolor.co.jp/media/tips/a33)
沈みクラックとは、コンクリートを打ち込んだ際に、まだ完全に硬化していない状態でコンクリートが沈降して生じるひび割れです。
コンクリートを型枠の中に流し込むと、コンクリート中の骨材が下へと沈みます。このとき、鉄筋によって沈下が妨げられると、鉄筋の上部のコンクリートに引張力が生じてひび割れが発生します。
沈みクラックは、打ち込み後、数時間から数日で発生することが多いため、この時点で丁寧にひび割れを修復しておけば後になって問題になることはありません。
クラックの種類によってクラックの修繕方法は異なります。クラックの主な修繕方法は以下の通りです。
髪の毛ほどの細く浅いヘアークラックに適しているのが、フィラー擦り込み工法です。ひび割れた部分に「フィラー(詰め物を)」を刷毛で擦り込んで埋めていきます。フィラーには、セメントやモルタル、合成樹脂などさまざまな種類があり、ひび割れの場所によって使い分けられます。ひび割れから水分が侵入するのを防ぐことができます。
コンクリートのひび割れた箇所に沿って専用の電動工具(ディスクグラインダー)でV字型の溝をつくり、溝部分にコーキング材やシーリング材を充填し、モルタルで表面を整える修繕方法です。Uの字でカットする場合、Uカット工法とも呼ばれます。
ひび割れたコンクリート部分を一度カットするためしっかりとひび割れが埋まり、コーキング剤が接着しやすくなります。
Vカット工法は、フィラー擦り込み工法では修繕しきれないほどの大きなひび割れや、幅が広いひび割れの場合に用いられます。
IPHとは「Inside Pressure Hardening」の頭文字を取った言葉で、日本語では「内圧充填接合補強」と呼ばれます。
コンクリートに小さな穴を開け、特殊なカプセルを使って樹脂を注入してひび割れを修繕する方法で、ひび割れの末端の微細なクラックまで樹脂を充填できます。また、コンクリート内部が樹脂で満たされるため、建物の耐久性向上にもつなげることができます。
RC住宅にはクラックが起こる可能性があり、その種類や修繕方法はさまざまです。塗装して間もないうちにクラックが起こった場合は対処してもらえる可能性はありますが、経年劣化によって生じてしまったクラックは、保証の対象外となる場合があります。
RC住宅を建てる際にはクラックに関する保証について確認しておくほか、経年によるメンテナンスの必要性や出費についても留意しておくと良いでしょう。
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