【岡山版】RC住宅.net知って得するRC住宅のあれこれ岡山での浸水被害やできる対策

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岡山での浸水被害やできる対策

台風や大雨による水害も、住宅にダメージを与える恐ろしい災害です。そのため、家を建てる際には浸水対策もしっかり考えておきましょう。ここでは、家を水害から守るための浸水対策について解説しています。

ハザードマップは確認しておくべき

浸水対策の基本とも言えるのが、ハザードマップの確認です。水害はいつ起こるかわからないので、普段から自宅がある地域のどのあたりに水害の危険があるかを把握しておきましょう。もちろん、実際に災害が起きたときの避難経路や避難場所を確認しておくことも大切です。家の購入を考えている土地のハザードマップは、必ず確認しておきましょう。

実際に起きた水害とハザードマップで示されていた危険箇所が一致していたという報道は数多くなされています。いつ起こるかわからない自然災害の場所をあらかじめ知っていることは、いざ災害が起きたときに安全に避難するための大きなアドバンテージとなるでしょう。

家を建てるとなると、どうしてもデザインや住みやすさにばかり注目しがちです。しかし、家と土地は不可分なもの。家を建てようとしている土地にどのような災害のリスクがあるかをあらかじめ調べておき、危険な地域を避けて家を建てることは暮らしの安全を確保するうえで非常に重要です。

また、ハザードマップに掲載されている以上の詳細な災害情報が欲しい場合は、その地域を担当している不動産会社やハウスメーカーに災害のリスクを問い合わせるといいでしょう。

2018年に起きた豪雨の被害

2018年7月、本州付近に停滞していた梅雨前線の影響を受け、岡山でも断続的に激しい雨が降りました。降り始めからの24h雨量は、2011年の台風12号に次ぐぐ観測史上第2位の197mm(岡山気象台)となりました。また、48h雨量は観測史上最高の306.5mm(岡山気象台)を記録する大雨となったのです。

参照元:岡山市 平成30年7月豪雨における状況(https://www.city.okayama.jp/kurashi/cmsfiles/contents/0000017/17163/000356483.pdf)

被害後の対応

百間川(旭川放水路)の整備効果

7月6日、旭川上流からの洪水が分流部「一の荒手」を越え、百間川へと流れ込みました。これによって、旭川の水位は旭川放水路がなかった場合に推定される水位に比べて約1.5メートル低下。放水路によって旭川の水位が低くなった結果、岡山市街地のうち、約450ha、約5,050戸の浸水被害を防止することに成功したのです。

笹ヶ瀬川の整備効果

2011年の台風12号の際、笹ヶ瀬川の水位は道路面よりも高くなり、土のうを積んでなんとか食い止めている状態でした。この反省を活かし、笹ヶ瀬川の川岸にパラペットを整備し、川が溢れてきても食い止められるように整備されました。その結果、2018年7月の豪雨の際には越水被害を抑えられたのです。

笹ヶ瀬川左岸のハード対策・ソフト対策による効果

台風12号による大規模な浸水被害が起きた旭川と笹ヶ瀬川にはさまれた区域などを中心に、水を排出するためのポンプ場などが設置されました。また、笹ヶ瀬川左岸では用水などの水位調査を実施。これによって、床上浸水が20戸、床下浸水が1250戸という多数の被害を記録した台風12号による水害から、2018年7月の豪雨の際には、床上浸水はゼロ、床下浸水はわずか32戸というところまで被害を食い止めることに成功しました。

参照元:岡山市 平成30年7月豪雨における状況(https://www.city.okayama.jp/kurashi/cmsfiles/contents/0000017/17163/000356483.pdf)

被災住宅の復旧方法

浸水被害を受けた住宅の復旧は、破損した家具などの片付けから始まります。そして、濡れた部分を乾燥させるために壁や床板を取り外します。壁や床の撤去が終わったら、床下の通風を確保した上で乾燥させます。自然乾燥の場合、最低でも3ヶ月は乾燥させる必要があります。扇風機などで乾燥させる場合は、木材の内部までしっかり乾燥させなくてはいけません。感想が十分でないと、木材に染み込んだ水分によってカビやシミが発生します。

部材が十分に乾燥したら、強度を上げるために接合部金物や筋交いなどを設置して復旧完了となります。

また、水害からの復旧において重要なのが消毒です。浸水が起こると、家の中に汚泥を伴った水が流れ込んできます。この汚泥の中には大腸菌などの細菌が含まれているため、不衛生になった床下環境をきれいにするために消毒が欠かせません。

土間の消毒には石灰が用いられます。石灰をまく際には、分厚くまかず薄くまんべんなくまくことが大切です。また、石灰が十分な消毒効果を発揮するには、適度な湿り気が必要なので、乾いた部分にまいても消毒できません。

水害に備えた家

古地図を活用する

前述の通り、家を建てる地域のどのあたりが災害時に危険なのかを確認するためにはハザードマップが非常に有効です。しかし、それ以外にも浸水の危険性のある地域を知る方法があります。それが古地図です。

現在と昔では、埋め立てや拡張工事で地形が大きく変化している場所があります。今は住宅地となっていても、昔は川沿いや田畑であった地域も多いもの。そうした地域は過去に浸水被害を受けやすい地域だったので注意が必要なのです。当然、ハザードマップの地図は現在のものなので、それとは別に過去の地形や浸水被害を知っておくことも重要なのです。

地盤情報を活用する

浸水の危険性は、地盤の状態にも大きく左右されます。過去に田畑だった場所や埋め立てられてできた場所などは地盤が弱く、浸水や地すべりなどの危険性が高い地域です。

地盤の安全性を図る目安としては、標準貫入試験があります。これは、地表から安定した地盤に到達するまでどのくらいの距離があるかを測る試験です。安定した地盤までの距離が短ければ短いほど、その地盤は安定していると言えます。

かさ上げ(盛り土)

水害に備えた家を建てるには、家を建てる土地の調査はもちろんのこと、家自体の水害に対する耐久力を向上させる必要があります。水害に強い家を建てるためのオーソドックスな方法と言えるのが、かさ上げ(盛り土)です。敷地全体に土を盛って土地の高さをかさ上げすることで浸水しにくくします。住まいを建てる予定の土地が周囲の土地よりも低い場合の対策として有効です。

高床構造

土地ではなく、建物の基礎部分を高くすることで家の床面を高くする方法です。床が高くなれば、それだけ床上・床下浸水の危険性を抑えられます。また、高床構造は床下の空間が大きくなるので、浸水対策だけでなく湿気対策にもなる有効な方法です。

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